江戸の天才・平賀源内の世界を、御朱印で手にする
江戸時代中期、ひときわ異彩を放った人物がいました。その名は平賀源内(1728〜1780)。彼は本草学者、蘭学者、発明家、戯作者、画家と、多彩な才能を持ち合わせたまさに“江戸のマルチクリエイター”でした。
源内の代表的な業績には、オランダから伝わった電気装置「エレキテル」の復元があります。当時の人々に“ビリビリと痺れる不思議な体験”をもたらし、まるで魔法のような科学の力を身近に感じさせました。また、夏場にうなぎを食べて精をつけようという「土用丑の日」の販促キャンペーンを仕掛けたのも源内。現代にも残る生活文化のルーツを作った人物でもあります。
さらに源内は、当時の出版人・蔦屋重三郎とも親交がありました。蔦屋は、黄表紙や浮世絵、そして後の喜多川歌麿や十返舎一九といった作家を世に送り出した、江戸の出版界を牽引する存在です。そんな文化の最前線にいた源内と蔦屋の交流は、まさに江戸の知と芸術の交差点といえるでしょう。
NHK大河ドラマ『べらぼう』で再注目
2025年放送のNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』では、蔦屋重三郎の人生とともに、平賀源内も重要な人物として登場しています。彼の破天荒で型破りな生き様、そして驚くべき知的エネルギーが、現代の視聴者にも鮮烈な印象を与えています。
切り絵御朱印で感じる、源内の世界
このたび、丸亀春日神社では、平賀源内をモチーフにしたオリジナルの切り絵御朱印が登場しました。発明、文化、遊び心に満ちた源内の世界を、繊細な切り絵で表現した一枚です。江戸の空気を現代に伝える、美しくも力強い御朱印となっています。
デザインには、源内にまつわる発明や関係人物、象徴的なモチーフが細部まで丁寧に描かれています。例えば、夏の風物詩の起源である「土用丑の日」や、源内の代表的発明「エレキテル」、羅針盤のような装置「磁針器」、厄を祓う縁起物「破魔矢」、そして蔦屋重三郎の耕書堂などが盛り込まれています。切り絵ならではの立体感と陰影により、まるで一枚の江戸絵巻を手にしているかのような趣をお楽しみいただけます。
頒布情報
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朱印料:1,500円
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頒布方法:社頭及び当神社公式ホームページにて受付中(郵送対応あり)
詳細は、丸亀春日神社の公式サイトをご覧ください。
https://www.kasugajinja.org/amulets